12月に入ると、1年の締めくくりにお世話になった人に感謝の気持ちとともに来年からもよろしくお願いしますという気持ちを込めて用意するお歳暮には、じつはたくさんのマナーがあります。個人的なやり取りをするというよりも、相手の企業や家族に対して贈るということが多いので、間違ってしまえばせっかく用意したお歳暮も常識のない人だと思われてしまう要因となってしまいます。それだけに、商品選びや時期、贈り方や価格など、常識を前もって理解しておくことは欠かせません。
商品選びでは、相手が喜んでくれるようなものを選ぶ必要があります。さまざまな種類が入った詰め合わせは、企業に贈るとなると社員の人に配ってもらえるので役立つのですが、高齢の夫婦で暮らしている家庭に贈るとなると使いきれないこともあるので、かえって迷惑をかけることにもなってしまいます。贈る相手によっても、商品の種類や個別包装にしてあるかどうかもチェックして選ぶ必要があります。
また、ちょっとした付き合いであっても熨斗をつけることはかかせません。本来であれば、持参して手渡しをしてお礼を述べる必要がありますが、遠方にいる人であれば宅配便で送っても構いません。けれども、荷物がいつごろ届くのかという事前の連絡を入れることは欠かせないものであり、相手から届いた時のお礼の電話も忘れることはできないのです。
他にも、商品の価格も重視する必要があります。気持ちと言ってもあまりに高額なものになると相手にも気遣いをさせてしまうことになります。相場としては3000円から5000円程度の物が主流となっていますが、相手からもらった商品と同じような価格帯の物を選ぶようにします。